浅川中学校1学年総合的な学習として、3月中旬に「福祉講話・福祉体験」を開催いたしました。
「福祉講話」では、担当教員との事前打合せにて講師選定について相談し、障がいがある当事者からのお話を聞くことになりました。そこで、障害者地域活動支援センターと計画相談で関わりのある「高山雅仁」様に講師を依頼。快く引き受けていただくことができました。
高山様は人前に出ても緊張しないとお聞きした通り、当日も事前に作成した原稿をすらすらと生徒にも聞きやすく分かりやすくお話していただきました。講話の内容はご自身の生い立ちから、うつ病の発症、克服するきっかけやボランティア活動の内容など興味深いもので、生徒の皆さんも真剣に耳を傾けていました。
ご本人特製の「ボランティア活動写真ファイル」2冊をご持参くださり、講話後は各クラスごと回覧させていただきました。山梨出身の竜電関やヴァンフォーレ甲府の選手との写真など活躍の場面を視覚でも楽しませていただきました。
講話の3日後には「福祉体験」を実施いたしました。
今回は、山梨県立介護実習普及センターの宮川様を講師に招き、シニア体験、車椅子体験を行うことになりました。コロナ禍の状況で近年、福祉体験の中止や規模縮小など、思うような活動ができませんでしたが、今回は感染症予防対策を万全に生徒全員が体験することができました。
「肘や膝が曲がらなくて階段の上り下りが大変だった」
「白内障の眼鏡をかけたら文字が見えなかった」
「高齢者の気持ちが体験をすることでわかった」 など実際に体験することで高齢者の気持ちを体感することができました。
車椅子体験では、車いす利用者の気持ちや介助者の心得、操作方法などの説明を聞いてから、いざ実践。小学生の時に、体育館内で車いすを押す体験をしたことがある生徒もいたものの、写真のような悪路(今回は砂利の上)を走行することは初めてでした。少しの段差や砂利道の走行に悪戦苦闘したものの、生徒たちは必死で取り組むことができました。
「車椅子に乗っている方が安心安全でいられるよう介助できたらよい」
と相手の気持ちを考える良い機会となりました。
「福祉講話・福祉体験」を通じて福祉の醸成はもちろん、校長先生からも「生徒ひとり一人は優しい気持ちを持っている。その優しい気持ちを実際に困っている方へ声をかける、手を差し伸べることができるよう成長してほしい」との言葉もいただきました。
今回の福祉教育で学び、成長した生徒たちの未来が楽しみです。
福祉教育推進事業とは
福祉教育やボランティア体験などを通じて、児童・生徒の福祉のこころを醸成する事を目的としています。笛吹市内の小中高等学校を「福祉教育推進校」として、社会福祉協議会より55,000円を上限として福祉教育に関する費用を助成する事業です。
助成金の財源は市民の皆様や法人の皆様からご協力いただいた、社会福祉協議会の会費が充てられています。
八代地域事務所