5月12日の日曜日。山梨市の花かげホールにて、「わたしのかあさん」の上映会がありました。
「わたしのかあさん」と言う作品は、92歳にもなる女性映画監督さんの作品であり、児童福祉文学賞を受賞した「わたしの母さん」を映画化したものです。
詳しくは、この作品の会社のHPを参照ください。
障がい者入所施設の施設長である主人公を演じるのは、常盤貴子。映画の中心は、この主人公の小学校の時代の話。主人公の両親、特におかあさんは特徴のある行動をするため、子どもとしては他の母親と違うおかあさんに強く反発をします。そして、あるきっかけから両親が知的障害者であることを知るのです。しかし、そのトンチンカンと思える様々な行動が、自立のための独自の方法であったり、大げさな表現も、子どもを愛するが故の行動だと分かってくる。また、自分たちが周りの人たちに見守られているのだと知ることで、次第に両親に対する理解をしていく、という話です。
この日は監督やプロデューサーも舞台挨拶に登壇。監督も92歳を感じないほどなパワーを感じました。監督自身に障がいのある家族がいるという背景もあるのでしょうが、監督が一番強く言いたいと思われる「障がいがあっても、その人なりの生き方がある」という思いを感じた時間でした。
作品は2時間程度。そして出演されている役者さんたちが良いです。主人公は常盤貴子、知的障がいの母親には寺島しのぶ、父親には渡辺いっけい。真に迫った演技をしています。その他もテレビでは常連の方たちばかり。なにより子役の演技の上手さが目立ちます。
障がい者同士が結婚することは、まだまだ見えないハードルがあります。でも、この映画のように、周りの方々の理解と協力があれば、と思います。障がい独自の行動やしぐさを演ずると、「障がい者を馬鹿にしている」などという批判も寄せられてしまうのですが、寺島しのぶや渡辺いっけいの「障がいを自分なりに理解しよう」という思いからの演技にも着目です。
山梨では、次回は6月4日10時と14時から、YCC県民文化ホールで開催されます。監督も挨拶されるようですので、ぜひ応援を。