支援センターでは、毎年地域で暮らす障がい児者の防災啓発として、「障がい者が地域の防災訓練に参加する試み」を実施してきました。
これは、東北の震災からの学びで、「いざと言う時の助け合い・支えあいの出来る地域づくり」を目的とし、毎年各地域で行われている防災訓練に障がい児者も参加しながら、防災の意識を皆さんで共有しています。
各地域での訓練の際にはビデオ撮影を行い、DVDを作成。様々な地域や研修会等で上演し、防災意識向上を目指し、啓発活動を行っています。
今回は、富士北麓圏域自立支援協議会から依頼を受けて、平成30年11月21日に勝山ふれあいセンターを会場に、全体会研修会として講師をさせて頂きました。
約60分間の時間をいただき、どのようなきっかけで防災訓練に参加するようになったのか、実際に参加するときの準備段階の内容、実際の訓練の様子などを説明し、DVDを上映しました。
当初は、障がいの方が参加することに拒否的だった住民さんですが、事前の説明やシナリオなどを用意し、支援センターが全面的にバックアップすることを提案。区長さんや民生委員さんに具体的なお話をさせて頂く中で、住民さんの「怪我をさせてはいけないために何をすればいいか」「どのように接したらよいのだろうか」などの不安に寄り添い、実施を重ねてきました。
その中での気づきは「知らないから不安」ということでした。障がいを知ること、顔の見える関係になることでお互いが安心した支援が始まります。それは実は日頃のお付き合いの中で生まれることです。そして、これらをより良く進められたのは、社会福祉協議会という地域福祉の組織だから。区長さんや民生委員さんととても近い存在であったからと言う事を説明しました。
会場には、協議会の委員さんの他に、地域での施設職員さんなども参加して頂きました。
講義の後には質問も頂き、こういった試みで大事にしていたことは何かと聞かれ、「行政からのトップダウンではなく、小さな地域から一人の声をみんなの取り組みにしていくことではないか。」と答えさせていただきました。
支援センターふえふきは、各地域にプロジェクターとパソコンを持参し、このように地域の防災訓練をやってみたい、自分も参加してみたいという所に出向いています。
また、こういった地域に住む様々な障がい児者への取り組みの紹介も行っていますので、また声をおかけしていただけるとありがたく思います。よろしくお願いします。
支援センターふえふき 鈴木勝利