障がいのある方が各種のサービスを受ける時に、どのような生活を望み、どのようなサービスをどのくらい必要としているのか、生活上課題は何なのかなどを整理し、本人と協働しながら、計画書を作成します。そのサービス利用計画書を作成する専門職として、相談支援専門員がいます。

高齢者の場合、介護保険を利用する際にも介護支援専門員(ケアマネージャー)がいますが、障がい児者のサービスも居るのです。しかし、実際にサービスを必要としている人数は介護保険に比べ少ない分、相談支援専門員も少なく、笛吹市内の事業所に配置される相談支援専門員は1から2名。総勢では10人ちょっとと、とても少ないのが現状です。これは山梨に限った話ではなく、全国的に同じ状況となっています。
そのため、一人しかいない事業所の相談員は先輩や上司の指導を受けることも難しく、何か課題があっても解決する方法も見いだせない状況があることも現状の課題です。
そこで、厚労省は基幹相談支援センターと、各地の主任相談支援専門員が協力して、同じ地域の相談員をカバーしあえる体制づくりを進めています。そのひとつが、このモニタリング検証です。昨年まで、笛吹市の主任相談支援専門員はジチョーだけでした。ジチョーも自分の事業所運営もあるため、相談支援部会での事例検討会か、個別に相談を受けた相談員への対応で精一杯でした。でも、今年から2人の主任が誕生。3人体制となり一緒に活動が出来るようになりました。
今回は、昨年に事業所に配属されたばかりのA相談支援専門員さんを対象に行いました。基幹相談支援センターの職員と、主任相談支援専門員として登録されている3名が一緒に参加。Aさんの作成した計画書を元に、計画書の作り方の再検証をしたり、市の担当者から見て意味が通っているかなどを検証しました。

主任と言えども、それぞれ仕事をする環境が違います。Aさんが書いてきた文章をめぐり、あれが良いこれが良いとアイデアは尽きません。Aさんが困っていた表現方法も、ちょっと視点を変えてみるだけで表現する内容がまるっきり違ってきます。基幹も入った様々な意見を、Aさんは真剣にメモを取っていました。最初は悩みつつ困っていた顔に、ようやく笑顔が出てきました。経験があっても無くても、悩むところは一緒なのですね。
市内の相談員のスキルアップは共通の課題です。障がいと言っても様々で、難しいことはしませんなどという相談員ばかりでは、出来る相談員に仕事が集中してしまう。色々なことを地域の中の仲間として共有しつつ、皆でスキルアップを目指しています。
約2時間のセッション。これを定期でやっていく計画がすでに進行中。仕事とはいえ体はひとつ。業務整理をしながらやることはやる、というスキルが一番必要となっているジチョーでした。








